書籍名: 暗闇バイブレーション
著者:エデン・ブラッドリー (著), 仁嶋いずる (翻訳)
ASIN:B00E02HOPI
ケイトはオレゴンからカリフォルニアに向かう夜行列車の中で、密かな期待とスリルがこみ上げてきていた。それは、寝静まった列車でひとりそれを楽しむこと。列車というのはセクシーだ。全身に伝わる振動は大きなバイブレーターみたいに、体が熱くなってくる。列車の揺れに身をまかせ、振動を感じ取る。
ケイトは席を立ち、空き室のコンパートメントを見つけて入りドアを閉めた。窓に近づいて旨をガラスに押しつけ、静かにため息を付くと、ジーンズのファスナーを下ろして片手を足の間に入れ、下着の奥へと滑り込ませた。これが欲しかった・・・。
その行為が終わった時、暗闇から静かな音がした。「とてもきれいだ」男は寝台から立ち上がった。コンパートメントは狭すぎて、ケイトには男のからだが発散する熱が感じ取れるような気がして身を震わせた。
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