書籍名: 人を殺してみたかった…17歳の体験殺人 衝撃のルポルタージュ (双葉文庫) [Kindle版]
著者:藤井誠二
ASIN:B00OIV13NA
[あらすじ] 2000年5月に起こった17歳の男子高校生による主婦殺害事件。自首した少年は「人を殺してみたかった」と供述した。衝撃を受けた筆者が、少年法という壁の前に制限される情報のなかから、彼が何を感じていたのかを追求したノンフィクション。
少年は、テニス部の引退試合が終わり、「あした人を殺そう」と思う。ためらいも情念も感じらず、家をでるときになって凶器がいるなと思うほど、殺すときの状況を想起できていない。当日は、普通に授業をうけて、その間は計画のことなど忘れている。
放課後は殺人計画を始めるが、誰を殺すか決めるのにかなり手間取っている。被害者は必死で抵抗し、彼の思ったように簡単には死ななかった。パニック状態の彼は、逃走に疲れ果てて交番に出頭した。
取り調べで「お婆さんはもう死んでいるので、謝っても伝わらない」というなど、異常な言動を取る。検察側は精神的に問題はなく「純粋殺人」としたが、弁護士側の鑑定ではアスペルガー症候群であるとし、弁護士側の主張が通り医療少年院送致となった。
他者の気持ちを汲むということが苦手、会話が咬み合わない、変化に弱い、新語を作る、抽象化が苦手というアスペルガーの特徴は加害者に当てはまっていた。
アスペルガーと犯罪に関する研究データが詳細に引かれ、「加害者になることより被害者になることが多い」と結論づけている。ただ、自己の拘りの結果が人に危害を加えるということを想定できないために、加害者になった例はあるということも述べている。
筆者は「彼を正しく導くことと、罰を与えることは別にして考えるべきではないのか」「事件被害者に対する情報開示をしなければならない」と結論を出したが、言い切れない部分があったようだ。
2003年の文庫化でのあとがきで、社会に問題はないのかという疑問ついて一歩考えを進めている。
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